しもやけ症状の知識

赤ちゃん・子供に多い「しもやけ」の代表的な3つの症状の特徴、凍瘡の発症原因・治し方の解説。

◆しもやけ症状の解説(もくじ)

◆しもやけの治し方・皮膚科の塗り薬と漢方薬による予防対策について

しもやけにもしなってしまった場合の治し方にはどのような方法があるのでしょうか?しもやけ対策は何よりもまず温めること。軽度の場合は、暖かいタオルなどでくるんで少しずつ温めてあげることが大切です。大人の場合は局所的なマッサージも効果があります。しかし赤ちゃんの場合は肌も弱いことからマッサージはあまりおすすめできません。まずは暖かいタオルで少しずつ体温を上げてあげること。夜は暖かいお風呂につかること。基本的な対処法で問題ありません。ここでは基本的なしもやけの治し方から日常生活の範囲で行える予防法、漢方薬の活用について確認します。

◆塗り薬は皮膚科で処方されたお薬を

 しもやけになってしまった場合の治し方、対処法について確認しておきましょう。
 まずしもやけを発症してしまった場合は、患部を少しずつ温めて上げる事が大切です。
 凍瘡とも呼ばれるように、足に指先や手の指先の血管組織が寒さによって滞っている状態であることから、まずは血行の促進を目的に温めてあげる治療が重要となります。
 また、しもやけを発症すると「かゆみ症状」も出てきますが、患部は炎症反応を起こしているため強く掻きむしったりしてはいけません。
 特に血行が回復してくると更にかゆみは強くなってくるため、子供などでどうしても我慢できそうもないようなケースでは痒み止めなどのお薬を使用しても良いでしょう。
 但し、お薬を使用する場合は、必ず皮膚科の診断を受け、皮膚科で処方されたお薬を使用するべきです。
 かかりつけの皮膚科などがある方はいつも通っている皮膚科に相談されてみて下さい。
 皮膚科などで処方されるお薬は抗炎症作用のあるかゆみどめ等の塗り薬が主流です。
 炎症を発症している患部の腫れを抑える効果もありますので、もし赤みが強い場合は早めに皮膚科の受診を受けることをお勧めします。

◆漢方薬も効果あり?

 しもやけの治療では基本的に炎症を抑制する飲み薬などは使用しません。
 温めるなどの基本的な治療を行う事で多くのケースでは3日ほどで症状は回復してきます。
 尚、赤ちゃんの場合は、乳幼児でも飲むことができる漢方薬を処方されるケースもあるでしょう。
 漢方薬は体温を向上・保持する効果が期待されるものがあります。
 体温を温める効果を持つ食材としては「しょうが」がとても有名です。
 その為、生姜湯等もしもやけの治療に効果があります。
 漢方薬といえばおそらく誰もがご存知であろうかと思われる葛根湯がありますが、生姜は葛根湯にも含まれている主成分です。
 成人女性の場合は月経不順の改善などを目的に処方される事の多い「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」と呼ばれる漢方薬をご存じの方も多いかと思います。
 桂枝茯苓丸は血行障害の改善にも効果があり体を温める効果を持つ漢方薬として広く知られております。
 但し桂枝茯苓丸は原則として7歳未満の子供は服用ができません。(製品やメーカーによって年齢制限は異なります)
 漢方薬は赤ちゃんには飲めないものもたくさんありますので皮膚科の先生や最寄りの病院の医師に相談の上、使用を検討するようにしましょう。

◆しもやけ予防対策のポイント

 しもやけの治し方・治療法の基本は、前述した通り冷えた体内を温め、血行障害を改善させてあげる事が最大のポイントとなります。
 また、前項でも解説した通り、しもやけを発症しやすい時期などは日頃から冷えや温度差に対して注視しておくことが、しもやけの発症を未然に防止する予防にも繋がります。
 特にしもやけを発症しやすい赤ちゃんがいる家庭ではしもやけの発症前の予防対策が何よりも大切です。
 しもやけの予防のポイントは簡単な事で良いので暖かい服装と日々の気温差の確認など以下の基本項目のチェックがポイントとなります。

【しもやけ予防対策のポイント】
①暖かい服装をこころがける
②足の指は特にしもやけになりやすいため靴下をはかせる
③季節の変わり目の温度差が大きい時に注意する

 特にしもやけを発症してしまう時は1日の中の温度差が10度以上になる気温差の大きい日に集中する傾向があることも確認されております。
 逆に1日の温度差が10度以内の時は、仮に寒い日であったとしても簡単にしもやけになったりはしません。(凍傷の可能性はあります)
 春先や晩秋など1日の気温差が大きくなりやすい時期には、衣類などを心掛けてあげる。
 赤ちゃんに限らず幼稚園で遊びまわる幼児、そして小学生のお子様も同様です。

◆気温差の大きな日は体の外側・内側の双方から対策を行なう

 しもやけの予防対策の基本は衣類や靴下等で手足の指先を寒気から守り体温の低下を防止すること。
 そして、他にも外気だけでなく体内から温めてあげる予防対策が有効です。
 前述したように生姜は体を温める働きをもっていることで有名です。
 また、血行障害の改善に効果のある桂枝茯苓丸や、20歳以上の成人であれば大半のドラッグストアで販売されている「薬用養命酒」なども冷え性などの対策に効果のある生薬として有名です。
 外気による体温の低下を防ぎ、更に体内からも体温の低下を防止する。この双方からの対策がしもやけの治療、そして予防対策の基本となります。