妊婦・赤ちゃんの口内炎

妊娠初期の妊婦の口内炎の薬の選び方、赤ちゃん・子供の口内炎の治療法について解説。はちみつがいいって本当?

◆妊婦・赤ちゃんの口内炎の解説(もくじ)

◆妊娠初期の妊婦に口内炎が多く発症する原因

 妊娠をきっかけに口内炎を発症しやすくなった。妊娠初期は特に複数の口内炎ができて悩まされた。これは多くの妊婦が経験する妊娠中の女性の独特の症状のひとつです。しかし何故妊娠中は口内炎ができやすくなるのでしょうか?ここでは妊婦の口内炎の発症原因について確認していきます。

◆妊婦になると口内炎ができやすくなる?

 妊婦になると口内炎ができやすくなる?妊娠経験のある方であればこのような話を耳にしたり実際に自分で口内炎をいつもより多く発症した体験をお持ちの方もいるかもしれません。
 妊娠初期の妊婦の場合、もしくは既に妊娠中の妊婦は確かに妊娠前の時よりも口内炎を多発する傾向にあるのは事実です。
 この口内炎の発症原因には一般的に以下の2つの原因があげられます。

☆口腔内の衛生環境の問題
☆栄養バランスの低下(特にビタミンB2の欠乏)

◆妊娠に伴う女性ホルモン分泌量の変化が原因

 口内炎の発症原因は口腔内の衛生環境や食事による栄養バランスなどの影響を受けることがひとつの原因です。
 但し、これは妊娠中に限らず、また男性であっても女性であっても同様の要因によって発症する可能性があることもわかります。
 対して妊婦が口内炎を発症しやすくなる原因としては医学的に、「ホルモン分泌量のバランス」が大きく変化してくることが関与していると考えられております。

◆妊娠初期になると女性ホルモンは大量に分泌される

 女性の体は妊娠に伴い、赤ちゃんの寝床となる胎盤を形成します。
 胎盤は赤ちゃんのベッドのようなものですから、やわらかくしっかりとしたベッドを用意してあげなくてはいけません。
 赤ちゃんがお腹の中で元気に生活できるように、準備しはじめる妊娠初期からは体脂肪が増加するなど女性の体内は想定出来ない程のスピードで大きな変化を遂げていきます。
 この大きな変化を起こす為に必要となる成分が女性ホルモンです。
 妊娠初期になると女性ホルモンは大量に分泌されるようになる為、体内のホルモンバランスが崩れ口内炎が多く発症するようになるのです。
 ですから妊婦に限っては、口腔内の衛生環境、栄養バランスを整えても改善が全く見られないケースも多くあるのが現状です。

◆妊婦が使用できる口内炎のお薬は漢方薬程度?

 妊娠中の妊婦は、内服薬、塗り薬ともに薬の使用に関しては様々な制限が加えられます。
 これは、赤ちゃんが栄養を補給する胎盤を通じて薬の成分も胎児の体内に入り込んでしまう為です。
 ちょっとした風邪を引いてしまった場合でも容易に飲み薬を服用することはできません。
 尚、薬を分子量で計測した場合、胎盤を通じて赤ちゃんに影響を与える分子量(単位)が1000以上の場合はほとんど赤ちゃんに薬の成分が届く事はありません。
 しかし、実際に使用される薬の分子量の大半は1000以下である為、赤ちゃんへの影響を考慮し様々な薬が制限項目に加えられているのです。
 尚、口内炎の薬として広く使用されているケナログ。
 このケナログも合成副腎皮質ホルモン剤である為、妊婦は使用する事が認められておりません。
 その為、妊婦がほぼ安全に使用できる口内炎の薬は、現実的には一部の漢方薬などに限定されてしまう事になります。

◆妊婦さんが覚えておくべき2つのポイント

 妊婦さんは産婦人科や病院でお薬の使用に関する指導を受けることになります。
 もし、自分で使用の有無の判断がつかないようなケースは必ず自分の担当医に相談してみるようにしましょう。
 お薬の成分によっては妊婦さんの場合、全く使用できない種類などもありますが、容量によっては使用ができるケースやその他の対処法などについても相談にのってくれることでしょう。
 ここでは妊娠初期段階から訪れる女性ホルモンの分泌量の変化に伴って口内炎症状を発症しやすくなる可能性があるという点。
 そしてお薬の使用に関しては使用可能なものとできないものがあるという2点について覚えておきましょう。