糸球体の役割・働き

糸球体とは何だろう?腎臓と糸球体の構造・働き、及び腎臓と関わりの深い浮腫みのメカニズムの解説。

◆糸球体の役割・働き(もくじ)

◆実は日本食は塩分制限が難しい?

 日本食は世界の中でも健康的に優れた健康食が多いことで知られている事をご存知でしょうか?これは代表的な寿司や焼き魚料理、味噌汁など脂分の少ないヘルシーな食事というイメージが定着しているのかもしれません。しかし伝統的な日本食は欧米化されつつある現在の食生活と比較すると確かに低カロリーなメニューが多いものの、塩分量に関しては意外にも高いメニューが多いことを把握しておく必要があります。

【日本食は栄養バランスが優れている反面塩分は多い傾向にある】

 病気の治療法のひとつに食事療法と呼ばれる医療方法があるのはご存知かと思います。

 腎臓疾患の場合は食事で塩分制限を行うことは基本中の基本です。

 この他、心臓系疾患の心不全。

 肝機能障害が要因となって症状が進展すると発症しやすくなる肝硬変。(この肝硬変は、放置すると肝臓がんへ発展する可能性のある危険性の高い疾患です)

 そして糖尿病や、生活習慣病、妊娠中の妊婦の食事や現代病の代表とも呼ばれるメタボリックシンドローム症候群に至るまで塩分制限を考慮した食事療法が実施されております。

◆日本食はカロリーは低いが塩分量が多いのが弱点

 塩分制限を達成できるレシピや献立が注目を集めているのは、実は日本の独特の食文化が大きな影響を与えております。

 日本食は世界の中でも栄養バランスの取れた食事として有名です。

 脂肪の摂取も諸外国と比較すると比較的少なく日本食は健康に良いと広く認識されております。

 しかし、この日本食文化にもひとつの弱点があります。

 その弱点が、塩分が多いという点にあるのです。

◆塩分制限には工夫が必要

 味噌、醤油、これらは大豆を原料とした日本食に欠かせない調味料です。

 これらの最も基本とも言える調味料の塩分は非常に高くなっております。

 また漬物や干物といったものも全て塩によって保存能力を高めたものであり、塩分含有量はやはり非常に高くなっております。

 更に日本食といえば魚は欠かせませんが、アジの塩焼き、秋刀魚(サンマ)の塩焼きといった日本の食卓に昔ながらに並んでいるメニューに関してもやはり高塩分の食事であることは否めません。

 例えば、以下のような食事を朝昼晩と食事したとしても誰も違和感を感じないのではないでしょうか?

◆朝食 ⇒ ごはん:味噌汁:漬物:のり:サンマの塩焼き
◆昼食 ⇒ うどん
◆夕食 ⇒ ごはん:味噌汁:漬物:刺身:肉じゃが

 これはいかにもありそうな1日の食事メニューですね。

 このメニューの場合はカロリーは適量であっても塩分は過剰となっている可能性が検討される点がポイントです。

 このような食事の場合は味噌汁に使用する味噌を減塩味噌にしたり、刺身につける醤油を減塩醤油に変えてみる。

 また漬物は朝だけ、うどんの汁は全て飲まないなどの工夫が必要となってきます。

 昔なじみの食卓に並ぶメニューが高い塩分を含むメニューである可能性が高いのは日本独特の食文化が大きく関連していることは間違いないと言えるでしょう。