痛風患者はビールやワインなどのお酒の摂取を控える必要があると聞いたことがある方も多いでしょう。しかし何故アルコールの摂取が痛風に影響を与えるのでしょうか?
痛風患者の大半は比較的多量のお酒を飲む人が多いと言われております。
ビールを飲むと膝が痛くなる!などお酒と痛風は大きな関連性が見られそうな気がしますが実際にお酒と痛風は何か関係があるのでしょうか?
お酒は以外にもカロリーが高い事が知られています。高カロリーの摂取は、痛風には影響があるようにも感じます。
しかし、高カロリー食が痛風に直接影響を与えることはあまりありません。
痛風で問題となるのはやはりここでも尿酸です。
高カロリーの糖質を多く含む物質を控えるべき病気は痛風よりも糖尿病です。
では、お酒は痛風患者に問題ないのでしょうか?
この答えはやはりNoなのですが実は、お酒はカロリーではなくお酒の持っている性質に問題があります。
これは、アルコールを摂取すると尿酸の排泄作用が低下する事が確認されているためです。
お酒を飲むとトイレが近くなった経験がある方も多いかと思います。
お酒を飲むとアルコールの働きにより尿意を催しますが、尿として尿酸は排泄されにくくなってしまっているのです。
すると水分ばかりは尿から体外へ排出されますが尿酸は体内に残ってしまうため、逆に尿酸の体内濃度が高くなっていきます。
これが痛風患者が飲酒によって生じる最大の問題なのです。
痛風を予防する方法は結論から言えば普段の生活から改善していくしか予防方法はありません。
●食べ過ぎの方は食べすぎを控えて尿酸の増えすぎを控える
●運動不足の人は、一日一回、汗を対外へ出すような環境を作る
この簡単な2点を実践するだけでも本当は痛風を発症することはないのです。
大切な事は繰り返しますが「尿酸値」です。
尿酸値さえしっかりコントロール出来ていれば、痛風になることはほとんどありません。
高カロリー食を食べようとも尿酸値が適切であれば問題ないのですね。
痛風治療の基本である食事療法は、食事制限ではありません。
また食事療法で改善できるのは体内のプリン体のわずかな部分でしかありません。
この僅かな改善を継続していくことが自分自身で実践できる痛風予防対策の基本です。