腎臓疾患の中でも特にむくみと関連性の高い疾患のひとつがネフローゼ症候群と呼ばれる腎機能障害です。前項では血中アルブミン濃度が浮腫みに影響を与えるメカニムズについて確認しましたが、ネフローゼ症候群はこのアルブミンが尿から大量に排出されてしまう疾患です。尚、アルブミンはたんぱく質で構成されているため尿検査では蛋白がプラスとなります。
【まぶたの浮腫み・腫れはネフローゼ症候群の症状の特徴】
浮腫症状を発症する疾患のひとつにネフローゼ症候群と呼ばれる疾患があります。
このネフローゼ症候群とは、腎臓からアルブミンが漏れ出てしまうことによって強度の高蛋白尿を排出するようになり、結果、低蛋白血症を引き起こす症状をもたらす腎臓疾患の総称です。
健康診断や学校の入学時の尿検査などでたんぱくがプラスと出てしまった場合には、まずアルブミンの流出の可能性を検討し腎臓疾患を発症していないかどうかについて新たに専門機関で検査を受けることになります。
尚、慢性腎炎などの腎臓病を持病としてもっている場合はこの低蛋白血症を引き起こしやすい傾向にあります。
ネフローゼ症候群の患者は浮腫症状を頻繁に発症することから、むくみが頻繁におこるケースではやはり腎機能障害を疑うことが重要です。(私事ですが息子がこのネフローゼ症候群の予備軍(腎生検で断定までいかない段階)であり様々な運動制限と食事制限に苦しんでいます)
初期症状としては特に朝方の「まぶたの浮腫み」が顕著に現れる傾向にある為、長期的に朝起きた際にまぶたが腫れているようであれば必ず病院で腎臓に関わる診察を受けることが重要です。
腎疾患は初期段階の急性腎炎などの段階で治療を開始できた場合は早期の回復が見込めます。
もし検診や学校の尿検査などで蛋白数値が高い数値を示した場合は専門の医療機関の受診を受けるようにしましょう。