痴呆症(認知症)初期症状

日本国内で推定患者数300万人に迫る若年性・老年性痴呆症(認知症)の初期症状、及び診断基準を初心者向きにわかりやすく解説。

◆痴呆症(認知症)初期症状の解説(もくじ)

◆診断基準(代表的な5つの検証項目)

 痴呆症(認知症)の最も代表的な初期症状は物忘れが激しくなる点にあります。しかしこの物忘れに関しては誰でも加齢に伴い進行する部分でもある為、診断を行う際には病気による物忘れであるのか?それとも生理的な老化による物忘れ症状であるのかを見極めていくことが重要です。

◆物忘れの原因を確認する

 痴呆症(認知症)の物忘れは、生理的、いわゆる加齢に伴う物忘れとは若干性質が異なります。
 認知症の可能性が検討される場合は、まず
●生理的な物忘れとの違い
 を把握しその違いの確認から行っていくことが重要です。
 家族間に高齢者がいる家庭では、このような違いを把握しておくことで初期症状の早期発見や態度の変化などを観察する手助けともなるはずです。
 ここでは一般的な痴呆による物忘れと、生理的な物忘れの違いについて見ていきましょう。

◆痴呆症の診断基準5項目

 痴呆症の物忘れと、生理的な物忘れの違いは大きく以下の5項目で異なる特徴を示すとされております。
 ここに掲げる項目は実際の痴呆症としての診断基準でもあり必ず確認される項目でもあります。
 あくまで傾向の範囲であり絶対的なものとは言えませんが重要な指標でもあるので必ず確認しておきましょう。

【痴呆症による物忘れと生理的な物忘れの診断基準項目】
●記憶力障害
●進行性
●見当識障害
●物忘れ病状の自覚の有無
●生活障害・日常生活への支障の有無

 これらの項目をひとつずつ検証を行っていくことで、病理的な疾患であるのか?
 それとも、生理的な加齢に伴うものであるのかを見極めていくことになります。