チアノーゼ・喘息発作の対処法

喘息発作・チアノーゼ症状発症時の応急処置・対処の手順

◆チアノーゼ・喘息発作の対処法の解説(もくじ)

◆動脈血酸素飽和度の記録を行う

 発作がでてしまった際に病院に行くまでにお母さんや付き添いの方ができることをまとめておきましょう。

◆病院へ行く前に自宅で出来ることについて

 喘息の発作などを発症した場合は、まず息苦しいと訴えた場合にすぐにすべき事でチェックしたポイントをチェックすることが重要です。

 この際、しっかりとした処置を行った際にサチュレーション、パルスオキシメーターなどがあると対応後の変化が確認出来るため便利です。

 パルスオキシメータは、血液中に存在する酸素濃度をチェックする医療機器の事で、主に指先にはめ込む形で酸素飽和度を測定していきます。

 この測定器によって測定される酸素濃度は「動脈血酸素飽和度」と呼ばれるもので、パルスオキシメーターで測定した飽和度はspo2とも呼ばれます。

◆喘息発作時の動脈血酸素飽和度数値の目安

 個人差はありますが発作発症時の動脈血酸素飽和度(spo2)の正常値の範囲は、94%を下回っているのが大半です。

 しっかりとした対処を行い安静を保った状態で数値が94%を超えてくるようであれば、呼吸も楽になって徐々に落ち着きを取り戻していく様子が確認できるようになります。

 これは酸素欠乏状態が緩和されつつある証でもあるので発作そのものも徐々に収まってくる兆候です。

 このように、緊急時の対処法をマニュアル化して、状態を数値として確認し記録しておくことは病院で治療を行う際にも医師からのアドバイスを受けやすくなるため是非習慣づけたい行動です。

 以下にご参考までに病院での報告の事例を記載しておきますね。

 7時30分ごろにに息苦しさを訴え始め、酸素飽和度を測定すると95%台でした。
 この時点で吸入を行い、一時症状は落ち着き9時前には眠りにつきましたが、10時過ぎに再度息苦しさを訴え、「ヒューヒュー」という呼吸音と軽い発作症状を確認。
 10時のこの時点では、動脈血酸素飽和度の数値が既に93%まで低下していたので気管支を拡張するステロイド剤を使用しました。
 その後、再度吸入を行いまた少し落ち着きましたが酸素飽和度が低い状態が続いたので救急外来に訪れました。

 このように、もし医師に時間の経過と対処方法。

 そして、その時の血中酸素濃度の状態まで伝えることが出来たならば、医師側も即適切な処置、もしくは適切な対処法を行いやすくなります。

◆自分で行った処置は時間まで記録しておく

 適切な報告は副作用の可能性をもつステロイド剤などの重複使用を防止することにも繋がる為、自分で行った処置については時間も含めて記録をしておくのが基本です。

 尚、喘息とアトピー性皮膚炎は現代病と呼ばれるほど、多くの子供に発症が見られるようになってきた疾患のひとつです。

 この2つの疾患は深い関連性があり双方を発症しているケースが非常に多いのもひとつの特徴です。

 看護する側がある程度の知識を持ち、出来る範囲の応急処置を行えるようになることは大変重要なことなのです。