半月板を損傷してしまった場合はどのような治療法を行えば良いのでしょうか?ここでは損傷の度合いにもよりますが発症直後から実践できる応急処置について見ていきましょう。
半月板損傷を発症してしまった場合の治療方法について見ていきましょう。
半月板損傷の治療は、基本的に症状の度合い・レベルを確認しながら治療法の検討を選択していく形となります。
手術を行なわない保存的な治療法としては大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)の強化を行い、膝の伸展動作に関する筋肉をリハビリ過程において強化していく形となります。
しかし、半月板損傷の症状の度合いによっては、手術療法によって治療をおこなわなくては根本的な治療とならないケースも多く存在します。
これは、部分断裂、もしくは剥離した半月板の損傷度合いが大きいと自然治癒力のみで半月板が回復する事は難しい為です。
手術療法では、内視鏡による関節鏡手術が主流となっており、縫合手術や部分切除手術が行なわれる事となります。
部分切除手術などを選択した場合は、手術自体は短時間で終わりますが1週間~2週間程度の入院が必要となり、スポーツ選手の場合は競技に復帰するまでに数ヶ月のリハビリ期間を必要とするケースがあります。
半月板損傷の疑いがある場合の応急処置方法について見ていきましょう。
半月板損傷の応急処置では、まず最初に行うべき基本的な応急処置として「RICE処置」を基本に治療を実践していきます。
RICE処置とは、スポーツ障害全般の応急処置の手法として欧米で実践されている基本的な処置方法です。
近年では日本でもこのRICE処置は、応急処置の基本処置として広く認識されるようになった為、ご存じの方も多いかもしれません。
尚、RICE(ライス)はその処置方法に関する単語の頭文字から名づけられております。
以下、RICE処置方法を簡潔にまとめましたのでご参照下さい。
☆Rest = 安静
☆Ice = アイシング
☆Compression = 圧迫・固定
☆Elevation = 挙上
優先順位はその状況において変化します。
半月板損傷の応急処置に関しては、他の障害の可能性も考えこれら応急処置を行なう事が念頭におかれます。
しかし関節の可動範囲制限などの症状が受傷直後に見られるようなケースではロッキング症状を発症している可能性がありますので、早期段階で整形外科の診察を受けることが重要です。