痛風対処法

痛風の独特の症状の特徴、発症原因、男性・女性の割合、治療・対処法の解説。

◆痛風対処法の解説(もくじ)

◆食生活の欧米化に伴い徐々に栄養バランスが優れているとされていた日本食離れが進んでいる

 日本で痛風症状が初めて確認されたのはおよそ100年ほど前の話。その後第二次世界大戦があり、戦後の日本では痛風を発症する人がほとんどいなかったそうです。日本食は痛風患者の食事としては理想的な食事だったのでしょうか?しかし近年は日本国内の痛風患者が急激に増加している傾向が見られます。ここでは痛風人口が増加している原因と背景について確認していきましょう。
1.日本食は痛風に良い?
2.日本食離れが進む
3.痛風患者が急激に増えた理由
4.高齢化社会と食生活の欧米化

◆日本食は痛風に良い?

 欧米の方に比べると、日本人の痛風の発生率は圧倒的に低いと言われているのをご存知でしょうか?

 男性と女性の比率では圧倒的に男性が高い事は前項でお話ししましたが、欧米の方々の発症割合で見ると日本人が痛風を発症する割合はかなり低いのです。

 日本で初めて痛風として認識された医学的な患者の報告があったのは今からおよそ100年程度も前の話です。

 これは欧米や西洋で痛風の症状が確認された時期と比べるとかなり遅い時期であることになります。

 この最たる原因は実は日本食にあるそうです。

◆日本食離れが進む

 日本食は基本的に欧米の方々の食事と比較すると「栄養バランス」が良いとされています。

 肉中心よりも日本食の場合はどちらかと言えば魚などがメインにある点も日本食が優れている点と言えるかもしれません。

 また、戦争の影響もあり、第二次世界大戦直後は痛風患者はほとんどいなかったと聞きます。

 贅沢病と言われる病気ですから、戦争に負けた日本人は痛風を起こすほどの栄養がとれていなかったのですね。

 現在の日本で痛風患者が増加している要因のひとつにファーストフード店などの大規模な日本進出がひとつの原因にあると言われております。

 食生活の欧米化に伴い徐々に栄養バランスが優れているとされていた日本食離れが進んでいるひとつの傾向が見てとれます。

◆痛風患者が急激に増えた理由

 痛風患者が日本でも激増しはじめたのは、1960年ごろからと言われております。

 これは高度経済成長期にちょうど重なります。

 日本人の食生活がどんどん豊かになるにつれて、痛風にかかる人が急増しはじめたのです。

 そして2015年には、日本でも約70万人~80万人程度の痛風患者、そして100万人以上の痛風予備軍がいると言われております。

 このように痛風患者が増加の一途を辿る最大の原因は「食生活の変化」「高齢化社会への移行」が背景にあります。

 特に日本の場合は世界的に見てもトップレベルの長寿国であり男女平均と女性の平均寿命に関してはWHO世界保健統計でも常に1位となっていることから、更年期以降の女性の痛風患者も今後は増えてくるでしょう。

◆高齢化社会と食生活の欧米化

 日本でもマクドナルドなどのファーストフード店が多くなりましたが欧米食がどんどん普及し始めているのも痛風患者や痛風予備軍が増加しているひとつの原因です。

 欧米食の特徴は、とにかく高カロリー食、脂肪分の多い食べ物が多い点が特徴にあります。

 体の比較的大きな欧米人と比較すると日本人の体はまだまだ小さく、同様の食事量では栄養過多になってしまう可能性もあります。

 また高齢化社会への移行と共に成人以上で発症しやすい痛風患者の人口は今後益々増加してくる可能性も検討されております。