糸球体の役割・働き

糸球体とは何だろう?腎臓と糸球体の構造・働き、及び腎臓と関わりの深い浮腫みのメカニズムの解説。

◆糸球体の役割・働き(もくじ)

◆巣状糸球体硬化症が引き金となって腎臓疾患を引き起こすケース

 腎臓疾患を発症する原因は様々な要因が確認されており、先天性のものや食生活や私生活などの生活環境を要因とする後天的な原因まで幅広いリスク因子が確認されております。ここでは腎臓疾患をもたらす原因の一つである巣状糸球体硬化症について解説します。

【巣状糸球体硬化症と腎疾患】

 糸球体の機能障害によって発症する障害のひとつに巣状糸球体硬化症と呼ばれる疾患があります。

 巣状糸球体硬化症とは、糸球体上皮細胞障害が要因となって発症する腎機能障害のひとつです。

 巣状糸球体硬化症が原因となって発症する障害には腎臓疾患の代表とも言える

①ネフローゼ症候群
②慢性腎不全
③慢性糸球体腎炎

 などの障害があり、巣状糸球体硬化症が引き金となって腎臓疾患を引き起こすケースも多く確認されております。

◆小児に発症するネフローゼ症候群の約9割は原発性

 尚、上記①のネフローゼ症候群は大きく2種類に分類が可能で
●原発性ネフローゼ症候群
●続発性ネフローゼ症候群
 の二種類に大きく分類することができます。

 発症確率が高いのは前者の原発性ネフローゼ症候群。

 特に小児に発症するネフローゼ症候群の約9割は原発性であることが確認されております。

 ネフローゼ症候群の診断の特定はやや難解であり、ステロイド系の治療薬を必要とする治療を開始する為には、事前に「腎生検」と呼ばれる数日の入院が求められる検査が必要となります。