糸球体の役割・働き

糸球体とは何だろう?腎臓と糸球体の構造・働き、及び腎臓と関わりの深い浮腫みのメカニズムの解説。

◆なぜクレアチニン(CR)や尿素窒素(BUN)尿検査が行われるのか?

 糸球体が腎臓内で老廃物の排出に重要な役割を果たしていることは前項までに解説してきたとおりです。

 糸球体では、血液中のタンパク質系統以外の有機成分であるカリウムなどのミネラルをろ過し尿細管へ送り込みます。

 仕組みとしては尿細管へ送り込まれた原尿…
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◆腎臓機能数値が正常かどうか?

 基底膜の解説ページでもお話ししたとおり実際に有害成分として分類され尿として排出される成分には、
●アンモニア
●クレアチニン
●尿酸
●尿素窒素
 などの有害成分があげられます。

 これらの有害成分が体内に蓄積…
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◆巣状糸球体硬化症と腎疾患

 糸球体の機能障害によって発症する障害のひとつに巣状糸球体硬化症と呼ばれる疾患があります。

 巣状糸球体硬化症とは、糸球体上皮細胞障害が要因となって発症する腎機能障害のひとつです。

 巣状糸球体硬化症が原因となって発症する障害には腎臓疾患…
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◆小児に発症するネフローゼ症候群の約9割は原発性

 上記①のネフローゼ症候群は大きく2種類に分類が可能で
●原発性ネフローゼ症候群
●続発性ネフローゼ症候群
 の二種類に大きく分類することができます。

 発症確率が高いのは前者の原発性ネフローゼ症候群。

 特に小児に発症するネフローゼ症候群の約9割…
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◆尿が排泄されるまでの仕組みと流れ

 ここまで糸球体と腎臓組織のろ過機能のメカニズムを追って確認してきました。

 ここでもう一度尿が排泄されるまでの流れを順に追って確認してみましょう…
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◆ボーマン嚢は3層構造

 腎臓の最大の役割は、やはり体内を巡る血液成分内の濾過機能、及び成分の分別機能です。

 糸球体で濾過された血液成分はやがて「原尿(げんにょう)」として糸球体包へ染み出てくるように集まってくるのは前項までに解説したとおりですね。

 この糸球体から糸球体包(ボーマン嚢)へ流れ出てくる原尿成分…
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◆原尿の成分構成について

 腎臓及び糸球体の構造は複数層のろ過装置によるろ過過程を得て尿としての排泄と血液中への再吸収を常時繰り返していることが見えてきましたでしょうか?

 流れとしては糸球体で濾過された血液から染み出た水分などはまずボーマン嚢へ流れ出る。

 この糸球体から染み出た水分は原尿と呼ばれる尿の元となる成分。

 ここまでの流れが見えてくるともうひとつ気になる…
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◆原尿に含まれる有機成分は再吸収される

 糸球体濾過機能を通した原尿の成分構成についてチェックしてみましょう。

 原尿に含まれている成分は主に有機成分の集まりで構成されております。

 以下は原尿に含まれる主な有機成分…
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◆原尿が再吸収される理由

 原尿は尿の元となる水分であることからこの原尿という名称がついております。

 しかし原尿の成分構成を見ると、原尿全てが排尿されていない原因が見えてきますね。

 原尿内にはまだエネルギーとして使用できる有機成分…
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◆まぶたの浮腫み・腫れはネフローゼ症候群の症状の特徴

 浮腫症状を発症する疾患のひとつにネフローゼ症候群と呼ばれる疾患があります。

 このネフローゼ症候群とは、腎臓からアルブミンが漏れ出てしまうことによって強度の高蛋白尿を排出するようになり、結果、低蛋白血症を引き起こす症状をもたらす腎臓疾患の総称です。

 慢性腎炎などの腎臓病を持病としてもっている場合はこの低蛋白血症…
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◆まぶたの浮腫みが続く場合は必ず病院で受診を

 ネフローゼ症候群の患者は浮腫症状を頻繁に発症することから、むくみが頻繁におこるケースではやはり腎機能障害を疑うことが重要です。(私事ですが息子がこのネフローゼ症候群の予備軍(腎生検で断定までいかない段階)であり様々な運動制限と食事制限に苦しんでいます)

 初期症状としては特に朝方の「まぶたの浮腫み」が顕著に現れる傾向にある為、長期的に朝起きた際にまぶたが腫れているようであれば必ず病院で腎臓に関わる診察を受けることが重要です。

 腎疾患は初期段階の急性腎炎などの段階で治療を開始できた場合は早期の回復…
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◆血清アルブミン(尿中アルブミン)数値が異常値を示す場合

 アルブミンとは血清蛋白のひとつで血清中のタンパク質の重要成分です。

 血清に含まれるタンパク質にはアルブミンの他、グロブリンと呼ばれる成分もありますが、アルブミンは血液中の浸透圧…
◆指輪が抜けない時の対処法について(⇒続きを見る)

◆アルブミン数値と浮腫の関連性

 血液中のアルブミン量が極端に低下した場合、血清アルブミンが低下し、血液の浸透圧も比例して低下していきます。

 この際、低下した浸透圧を補う為に水分が組織内に注入されバランスを保とうとする自然治癒能力…
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